LINEを開いたら、とんでもないニュースが飛び込んできました。
型式指定を取り消されてしまったら、製造したとしても一台毎に車検を取らなければならないことになり、実質もう製造販売できないということです。
「ダイハツ グランマックス」と聞いてピンとこない人も多いと思いますが、トヨタ タウンエース(ライトエース)なら、バンやトラックに馴染みのない人でも耳馴染みのある響きと感じる人が多いと思います。
3車種と書いてあるけど、名前は違えどOEMの同じクルマのことです。
実は、タウンエース(ライトエース)はトヨタが製造しているのではなく、正体はダイハツ グランマックスのOEMなんです。
そして、かつて「ジープ」が四輪駆動車の代名詞(現在のラングラーとかのことではなく、基本的に三菱ジープのこと)だったように、昔は「ボンゴ」という単語がワンボックスの代名詞として使われていた時代もありましたが、現在はマツダも自社生産しなくなってしまい、マツダ ボンゴもグランマックスのOEMになってしまっていました。
現在製造されているグランマックスに近いサイズのバンは、他にはニッサンのバネットとそのOEMしかありません。
そして、その上のサイズのハイエースとキャラバン(このサイズも、現在はこの2車種とそのOEMしかありません)は基本が後輪駆動の似た形態のクルマですが、グランマックスは後輪駆動、バネットは前輪駆動(FF)なので、サイズ感は近くても決定的に毛色の異なるクルマです。
さらに、グランマックスにはトラックがありますが、FFのバネットにはトラックがありません。
グランマックスのトラックが製造できなくなってしまったら、このクラスのトラックは世の中から消えてしまい、軽トラの上は一気にダイナとかエルフとか所謂2トンクラスになってしまいます。
クラスが変わるとサイズの問題だけでなく、価格も一気に大きく跳ね上がります。
また、マツダ製造のボンゴトラックがなくなって以降、キャブコン(=キャブコーンバージョンの略:VANなどの室内を改造したり、トラックの荷台にキャンピングシェルを載せるのではなく、主にトラックのキャブをベースにして、荷台部分にキャブと一体となる居室部分のボディーを設えたキャンピングカー)と呼ばれるキャンピングカーのベース車両としてグランマックス(OEMも含め)が大変多く採用されています。
というより、バネットベースのキャブコンスタイルのキャンピングカーもありますが、バネットはトラックではないので、トラックがベースのキャブコンとはちょっと成り立ちが異なり、車種もあまり多くはありません。
マツダ製造のボンゴトラックが消えて以降は、小型のトラックベースのキャブコンはグランマックス トラックが一手に担っていたわけです。
キャンピングカーメーカーにも多大な影響が出ます。
キャブコンの設計には多大な時間と経費がかかるので、キャンピングカーメーカーにとっては死活問題です。
商用車にあまり馴染みのない人は、例えば人気車種のタントが消えた方が大きなニュースと感じるかもしれません。しかし、N-BOXやスペーシアなど代わりはいくらでもあるので、実際には大したことでもないと思います。
しかし、ある意味グランマックスは唯一無二の存在とも言えるのが現状なので、様々な日本の産業に与える影響は膨大です。
これで、もしプロボックス(実はトヨタではなくダイハツ製)やハイゼットも型式指定を取り消されてしまったとしたら、日本の産業はどうなってしまうんだ⁈といったところです。
などと思っていたらその後思わぬ展開があり、
→ 1月22の投稿へと続きます。
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