タウンエースの「バン」は世の中から消えない

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先日「タウンエースが世の中から消える⁈」という記事を書きました。

当初の報道ではバン/トラックの明記はなく、ダイハツ グランマックス・トヨタ タウンエース・マツダ ボンゴ(タウンエースとボンゴはダイハツの製造するOEMなので、基本的には全て同じクルマ)の型式指定取り消しという風にしか書かれていませんでした。

ちょっとした言葉足らずが招く大きな誤解

しかし、その後にテレビのニュースに出てきた映像はトラックのみだったので、ん?と思っていた(少なくとも私が最初に見たニュースでは相変わらず言葉ではトラックと限定していなかったけど)のですが、案の定、型式指定が取り消されたのは正確にはこれらのトラックのみだったようで、バンは関係なかったようです。

そしてそれだけではなく、今度は「グランマックス・タウンエース・ボンゴ(三つ連ねるのは面倒なので、ここから先は代表してタウンエースにします)のバンタイプなど5車種について、国交相が安全性を満たしていると確認できたとして、出荷停止の指示が解除された」といった内容の発表がありました。

同じ車名でもトラックとバンとでは全く正反対の結果が出たわけです。

タウンエースのバンが世の中から消えずに済んだことはメデタシですが、直接関係もないのに余計な心配をさせられたことに些か腹立たしさを感じます。

報道機関の結構いい加減なところ

昔は新聞やテレビのニュース報道の中などでトヨタ ランドクルーザーや日産パトロールを「ジープ」とか、ジムニーのことを「小型のジープ」などと書いたり呼んだりしてしまうことがあり、三菱からクレームが入ることも度々ありました。

クルマ関連以外でもこれと似たような話はありますが、メジャーな報道機関も詰めの甘いところが結構多いようですね。

何か胡散臭ささを感じてしまう

ところで、タウンエーストラックの型式指定取り消しで頭を抱えているキャンピングカーメーカーさんも多いと思いますが、巷で目にする機会から察するところ、タウンエースはトラックよりバンの方が出荷数が多そうです。知らんけど。

数が多ければ、当然それに比例して影響を受ける人数も増えます。

タウンエースバンが消失しても世の中に与える影響は大きいと思いますが、例えば同じ商用車でも、もしハイエース(ダイハツ製ではないけど)とプロボックス(トヨタだけどプロボックスはダイハツ製)が日本から消えたら大変なことになりそうです。

大袈裟に言えば、巡りめぐって全然関係ない分野の株価とかに影響が出るようなことも起こりそうです。

そして、今回出荷停止が解除された5車種のうちの他の2車種は、そのトヨタ プロボックスとマツダ ファミリアバン(どちらもダイハツの製造する同じクルマ)でした。

プロボックス(ファミリアバンも含め)とタウンエースバンの出荷停止処分が解除されたのは喜ばしいことだとは思うのですが、何か怪しげな空気が漂っているように感じます。

バンとトラックの違い

タウンエースのトラックとバンの違いは、かなり大雑把に言えばキャブの後ろに無蓋の荷台があるのか、キャブと一体のボディーがあるのかです。

細かな部分に色々と違いはあるとしても、実際の安全性に大きな違いがあるとは思えません。

トラックとバンとでエアバッグのメーカーや種類が違うのかどうかは知りませんが、トラックでは安全試験でエアバッグをタイマーで膨らませてしまったそうで、それが「型式指定を取り消すほどの悪質さ」と判断されたようです。

何故トラックの方だけこういった悪質な試験の仕方をしてしまったのか理由がわかりません。

或いはトラックの方だけ不正がバレてしまった可能性もなくはないと思います。

また、ちゃんと試験してもバンと同様で問題なかったのだとしたら、トラックが不憫でなりません。

他所の媒体には書けないこと

ここから先は少々陰謀論的な話になります。

憶測と言われても仕方のない勝手な推測ですが、全く何も根拠がないわけでもなく、経験や知識を総合して考えるとこんな推測ができてしまうといった話です。

  1. あまりに多くの車種や出荷台数の多い車種の型式指定を取り消してしまったら、社会に与える影響が大きくなりすぎるのは誰にでもわかることです。
  2. 国交相もそんなことで逆恨みを買うようことになるのは避けたいのではないかと思います。
  3. しかし、大騒ぎになった以上、国交相としては厳しい姿勢を国民に見せつける必要もあります。何も結果(型式指定の取り消し)を残さずに幕引きにはしたくないと考えることでしょう。
  4. そして、タウンエースのトラックは、世の中の実情を知らない人にとっては出荷台数もそんなに多くない非常に地味な存在です。
  5. しかし、タウンエーストラックが現在は他に代えのない唯一無二の存在となってしまっている(同クラスのトラックが現在存在しない)ことなど、ホワイトカラーの役人はいかにも知らなさそうです。
  6. 比較的出荷台数の少ない車種を潰しておけば一応カッコもつくし、影響も少なくて済むだろう程度の考えでタウンエーストラックが生贄に選ばれてしまった可能性は拭いきれない気がします。
  7. 逆にいつまでもプロボックスを出荷停止のままにしていたら、様々な方面から突かれそうです。プロボックスの出荷停止が真っ先に解除されたことも、こんな勘ぐりをしてしまう理由の一つになっています。

ダイハツの社風にももちろん大きな問題があったと思います。

しかし、そもそも不正ができてしまう制度の在り方に大きな問題があるのではとも思うのですが、それに対して国交相は納得のいく回答はできるのでしょうか?

私は古いクルマへ重課税はエコの名を借りた悪法、所謂グリーンウォッシュの一つだと思うのですが、そんなことを媒体に書いたらカットされていたことがあります。

今回書いたような内容も、勝手に運営しているBlogだからこそ書けることです。

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