私は家用も外用も含め、何故か鍋釜フライパンの類が好きです。
最近、結構画期的と思える良いカトラリー類(フォークやスプーン)を見つけたのと、25年以上使い続けていて、一番気に入っていたコッヘルを新調したので、その報告です。
PPS樹脂のカトラリー
アルミなど金属の器で金属のカトラリー類(フォークやスプーン)を使うと、器を傷つけて腐食しやすくなり(アルミ製品は無垢のように見えても大抵は表面に酸化皮膜処理を施して耐食性を高めているので、その皮膜が傷つくと腐食しやすくなってしまいます)、フライパンなどのフッ素樹脂加工は明白に傷つきます。
しかし、それより何より金属の器と金属のカトラリー類の組み合わせは非常に不快です。
地獄からのノイズを発生し、組み合わせによっては微弱な電流が発生して変な味(実際には電流を味と勘違いしているだけ)がすることもあります。
またプラスチック製のフォークやスプーンはあまり丈夫ではなく、熱に弱くて調理には不向きです。
なので、これまで私は木製のフォークとスプーンを使っていました。
ところが、先日たまたまニトリで画期的なものを見つけました。
PPS樹脂という樹脂製のフォークとスプーンです。
樹脂製ですが、普通のプラスチック類より硬く、かなり丈夫そうです。
かなり硬質な質感で、何かに当てると軽金属のような音がしますが、金属の器を引っ掻いても金属のカトラリーのように地獄のノイズを発生することはありません。
電流も発生しないので変な味がすることもありません。
また、PPS樹脂は熱にも強く、260℃の高温に耐えるそうなので調理にも使えます。
普通の食器類の売り場で見つけたのですが、台紙にメスティンや大きいシェラカップのような器で使っている写真が載っているように、まさにキャンプ向きです。
価格はどちらも税込¥399でした。
アウトドア用品メーカーのものと比較すると全く高くなく、安価で良いものを見つけたと喜んでいました。
ところが、先日ダイソーをパトロールしていたら同じPPS樹脂製のフォークとスプーンを見つけてしまいました。
そしてなんと、こちらは各々1本税込¥110です!
もちろんこれも260℃の高温に耐えると書いてあります。
口は一つで手は2本、ニトリのを買ったばかりなのに、¥110の威力にやられてフォークとスプーンをまた買ってしまいました。
スポークと呼ばれるような先割れスプーンもあったのですが、スポークは中途半端であまり使いやすいと私は感じたことがない(結局フォークとしての機能を果たさない)ので、それは買いませんでした。
ニトリのはごく普通の一般的な形状です。
ダイソーのは柄が細く、ニトリのよりスプーンの面積が小さく、フォークも少し短い感じです。
使い心地は、見た目の印象では普通っぽい形をしているニトリの方が良いのではと思っていたのですが、実際に使ってみるとダイソーのこの形も案外使いやすく、恐るべし¥110という結果でした。
また、どちらも木製よりフォークが細く、フォークに関しては長らく世話になってきた木製よりどちらも確実に使いやすいと感じました。
刺す時もですが、特にパスタを巻くときに顕著です。
小さな物とはいえ、また物が増えてしまいましたが、どっちかをクルマ移動時用、どっちかを人力移動時用と使い分けるなどすれば良いかと思います。
trangiaのメスキット
コッヘル類はもちろん幾つか(幾つかというより幾つも)持っていて、2人以上の場合は他のを使うこともあるのですが、1人用としてはスウェーデンのtrangia社のメスキットが絶対的に一番使いやすく、25年以上人力移動のキャンプでは殆どこればかり使ってきました。
直径20cmの少し深めのフライパンと容量1Lの鍋(鍋の蓋の水切り用の穴は元々あったのではなく、自分で開けたものです)と、フライパンと同じ外径の皿という至ってシンプルな組み合わせです。
食べるもの(食事の内容)や量によって使いやすい形やサイズは変わるので、人によってどんな組み合わせやサイズが良いかは違うと思います。
しかし、私にはまさにこれが絶妙なサイズと組み合わせで、1人の場合にはこれが最も使いやすく、結局これがメインというより、他にも色々持っているのに、こればかり使ってきたようなことになっていました。
ブームになったメスティンも30年以上前から使っていますが、これを入手してからは使う機会が格段に減ってしまいました。
ところが、25年以上の酷使によっていい加減くたびれてきて、フライパンの底は変形し、フッ素樹脂加工はかなり剥がれ落ちてしまい、鍋はそろそろ穴が開きそうな状態になってしまいました。
でも、型落ちしてしまったのかたまたま密林では販売されていなかっただけなのかは不明ですが、数年前から密林で検索しても同じものが見つからなくしまい、残念に思っていました。
しかし、先日これを探すわけでもなく、夜に密林を彷徨っていたら、密林のお薦め品に現れたのです。
改めて見返すとやはりこれが一番だと思い知り、替えがないわけでもないのに、夜だったので酔った勢いも手伝だったようで、翌朝起きたら密林からのお届けのお知らせメールが届いていました。
trangia(トランギア) クッキングセット メスキット TR-401124 新品価格 |
新旧並べるとこんな感じで、少し仕様変更があったようです。
皿の深さが少し浅くなり、旧型は皿がフライパンに被さってぱちっとはまるようになっていたのですが、フライパンの縁の捲れが少し大きくなり、皿とフライパンは重ね合わせるだけになりました。
試しに新しい方のフライパンに古い方の皿を被せてみたところ、皿の変更に合わせてフライパンの柄の形状も少し変わり、柄が完全に折り畳めなくなっていました。
多分進化しているのだと思いますが、フライパンのフッ素樹脂加工も質が変わっています。
こうしてアップにして写真に撮ると、さすがに四半世紀以上の歴史を感じます。
重量を実測したところ、旧型が600gだったのに対し、新しい方は560gくらいで、少し軽くなったようです。フライパンも鍋も肉厚が薄くなったような感じはしないので、軽くなった理由は不明です。
また、実はこれとは別に、わりと最近チタン製の鍋として使えるボールを買っていました。
アルミは軽くて安くて熱がムラなく回って良いのですが、調理した後にそのまま食器として使うと縁が熱くて口をつけられず、なのに冷めやすいという弱点があります。
そこで縁が熱くなりにくく、中のものが比較的冷めにくく、飲食物の味に影響を与えず、非常に軽く、殆ど腐食することもなく、ラーメン(袋麺)が入るサイズのチタンのボールを買ったわけです。
チタンの弱点は高価で、熱が回りにくくて料理には使いやすくないことですが、お湯を沸かすだけなら問題なく、この程度のサイズのシンプルな形のブランド品でなければ、目の玉が飛び出るような価格でもありません。
蓋は、本体の方は腐食が進んで穴が空いてしまった中学生の頃から使っていたコッヘルの蓋のサイズがピッタリだったので、それをアップサイクルしています。
これも水切り穴は自分で開けているのですが、これがあるとザルがなくてもパスタなどの湯切りができるだけでなく、注ぎ口がなくてもヤカン代わりに使えるようになるので大変便利です。
そして、trangiaのメスキットの鍋の中にピッタリ収まるサイズなんです。
これを加えたら本当に私にはもうこれ以上ない完璧なセットです!
先程のPPS樹脂のフォークとスプーンだけで調理するのにも十分そうではありますが、フライ返しや調理用の大きめのフォークなどもあるとやはり焼いたり炒めたりには便利です。
2枚目の写真に入っている3本セットは、バブル期に屋内スキー場があった場所にある巨大家具店(奇しくもこの家具店もtrangiaと同じスウェーデンの会社)で買ったやつですが、確か3本セットで100円程度だったと思います。
現在は似たのはあるけどサイズがデカくなってしまったようで、同じものはないようなのですが、この少し小さめのサイズが使いやすくて便利です。
家で使っているやつはそのまま使っていますが、このキャンプ用のは柄を少し切って短くし、小さなカラビナで束ねています。
これがアウトドア用品メーカーから出ていたら、確実に1000円以上になると思います。
メスキットに袋も付いていたので、全部まとめてこの袋の中に入れられます。
因みに古い袋は黄色だったと思いますが、新しいのはオレンジ色で、この袋のみ中国製で、本体は現在もスウェーデンで作られているようです。
これでまた何十年かもつと思うのですが、ということは自分の寿命を考えると、もしかしたらこれが一生物ってことになるのではってことに気づいてしまいました。
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