2023年房総西岸に流れ着いたもの 1/4

Aqua
記事内に広告が含まれているページがあります。

海岸には色々なものが海から流れ着きますが、房総半島南部の西向きの海岸には西〜南西の強風が吹いた後が顕著です。

その中から2023年最も印象に残った漂着物4件(4ページに分けて)を紹介したいと思います。

漂着の多い動物

魚類と鳥類と原生動物類は別として、私がこれまでに海岸で最も多く目にした動物の死骸はアカウミガメだと思います。

ほぼ毎年、どこかでアカウミガメの死骸を見かけるのですが、2023年は何故か一体も見かけませんでした。

実際の数はわからないけど、クジラの漂着で目立つというか一番多いように感じるのはザトウクジラではないかと思います。

この写真は今回のニタリクジラではなく、2016年に絶命後漂流していたザトウクジラです。

色々な生物が漂着しますが、これは宇宙人の遺体ではありません。

ニタリクジラ

2023年は4月にニタリクジラの死骸の漂着がありました。

ニタリクジラを見たのは、私は初めてです。

ニタリクジラもザトウクジラと同じナガスクジラ科に属するヒゲクジラの一種ですが、ザトウクジラほど胸ビレが長くはありません。と言うか、ザトウクジラの胸ビレが他と比較して異様に長いのですが。

当初胸ビレが長く見え、時期的にもザトウクジラが冬の間過ごした南の海から北の海に戻る期間でもあるので、私も一見したところザトウクジラと思い、報道でもザトウクジラとなっていました。

しかし、実際には胸ビレが長いのではなく、胴体がかなり欠損して全長が短く見え、相対的に胸ビレが長く見えてしまっていたということでした。

かなり腐敗が進んでいたので、沖で絶命して随分経ってから漂着したようで、匂いも強烈でした。

ダルマザメにやられたのであろうと思われる傷跡(スプーンで抉り取ったような傷)も無数にありました。

ダルマザメは深海魚です。ニタリクジラの生態についてはよく知りませんが、随分深くまで潜るということなんでしょうか。

その後

あまり奥行きのない海岸に漂着し、そのままそこに穴を掘って埋葬されました。

しかし、そこは大潮の満潮時には確実に波を被る場所です。

案の定、その後に何度か海が荒れるとまた死骸の多くの部分が露出してしまい、暫く悪臭が漂い続けました。

しかし、その後に海が大荒れになった際に、腐敗した肉は結局殆ど流失してしまったようです。

現在は全く跡形もない状態に戻っています。

→ 2023年房総西岸に流れ着いたもの 2/4に続く。

1.| 2.|3.|4.

コメント

タイトルとURLをコピーしました